借金問題で頭がいっぱいになると、今の不便さよりも「これから先、カードやローンがどうなるのか」という不安で動けなくなってしまいますよね。不安の正体を知り、また前を向くためのヒントをお話しします。
そもそも「ブラックリストに載る」とはどういう状態か
よく耳にする「ブラックリスト」という言葉ですが、実はそのような名前の名簿がどこかに存在するわけではありません。一般的に「ブラックリストに載る」と言われているのは、私たちの信用情報を管理している「信用情報機関」に、返済の遅延や債務整理をしたという事実が「事故情報」として登録されることを指します。
信用情報機関の役割
日本には、主に以下の3つの信用情報機関があると言われています。
- JICC(日本信用情報機構):主に消費者金融やクレジットカード会社
- CIC:主にクレジットカード会社、信販会社
- KSC(全国銀行個人信用情報センター):銀行や信用金庫など
金融機関は、私たちが新しくカードを作ったりローンを申し込んだりした際、必ずこれらの機関に問い合わせをします。そこに事故情報が載っていると、審査に通るのが難しくなるのが一般的な仕組みのようです。
自分の状態は「開示請求」で確認できる
「今の自分の情報は?」と不安になったときは、各機関に「情報開示請求」という手続きを行うことで、自分の信用情報を取り寄せることができます。手数料として1,000円前後が必要になりますが、事故情報がいつ消えるのかを客観的なデータとして把握できます。モヤモヤと悩み続けるよりも、一度自分の「現在地」を数字で見てみることで、今後の計画が立てやすくなるかもしれません。
債務整理後のクレジットカードやローンはどうなる?
今持っているクレジットカードは原則使えなくなる
手続きを開始した時点で、対象としたカード会社はもちろん、対象外にしたカードも「途上与信(定期的なチェック)」のタイミングで利用が停止されるケースがほとんどのようです。私自身、最初は戸惑ったものの、意外と「現金やデビットカードだけで生活するリズム」に慣れていくものでした。むしろ、自分がいくら使っているかが可視化されるので、金銭感覚を取り戻す良いリハビリになったとも感じています。
新規のローンや分割払いが難しくなる
住宅ローンや車のローン、スマートフォンの本体代金の分割払いなども、審査が必要なため、一定期間は利用が難しくなる可能性があります。ただし、これは「一生無理」ということではありません。信用情報が回復するまでの期間、計画的に現金で生活を整えていくための「休憩期間」だと捉えることもできます。
ブラックリストの期間はどのくらい?
| 手続きの種類 | 期間の目安 |
|---|---|
| 任意整理 | 完済から5年程度 |
| 個人再生 | 手続きから5〜7年程度 |
| 自己破産 | 手続きから5〜7年程度(銀行系は10年近く残る場合も) |
※期間については、信用情報機関や金融機関の判断によって多少前後する可能性があるようです。
期間が過ぎれば「真っさら」に戻る
この期間を過ぎて事故情報が抹消されれば、再びクレジットカードを作ったりローンを組んだりできる可能性が出てきます。私が自己破産を経験したときも「もう一生カードは持てない」と絶望していましたが、実際には数年経ってから、無理のない範囲で新しいカードを作ることができました。
債務整理後、不便を解消するための知恵
1. デビットカードを活用する
銀行口座から即時引き落とされるデビットカードは、原則として審査がありません。見た目も使い勝手もクレジットカードとほぼ同じで、ネットショッピングやサブスクリプションの支払いにも使える場合が多いため、とても重宝しました。
2. 家族カードを利用する
ご家族が安定した収入を得ていれば、その家族名義のカードで「家族カード」を発行してもらえる可能性があります。家族カードの審査は本会員(家族)が対象になるため、ご自身が債務整理中でも発行されるケースがあるようです。
3. スマホ決済やプリペイドカード
PayPayなどのQRコード決済や、事前にお金をチャージするプリペイドカードも、審査なしで利用できます。これらを組み合わせることで、日常生活で「カードがないから困る」という状況は、今の時代ではほとんどないと言えるかもしれません。
不安を解消するために、今できること
債務整理という選択は、決して「人生の終わり」ではありません。ネットを見ていると「一生ブラック」「戸籍に載る」といった極端な情報が目に入ることがありますが、そんなことはありません。法的な手続きは、借金に苦しむ人を救うために国が認めている正当な権利です。
ブラックリストの期間を「不自由な期間」と捉えるのではなく、「二度としくじらないための体質改善期間」だと考えてみてはいかがでしょうか。その期間が終わったときには、きっと今よりもずっと、お金に対して賢く、強くなっているはずです。
債務整理のデメリットは確かにあるけれど、それを踏まえても「今、平穏な生活を取り戻すこと」の方がずっと価値がある場合が多い。それが、両方のどん底を見てきた私の率直な感想です。まず、今の自分にどんな選択肢があるのかを知ることから始めてみませんか。